Concert Etude op.2

制服系ちゅーば吹きbeardのブログ

帰還、あるいはベルギー展とアルチンボルド展について

えー、職場的な事情により2か月半の教育期間を埼玉は熊谷市にて過ごしてきましたが、この度無事に浜松に戻ってまいりました。

いろいろと大変なこともありましたがとりあえず無事に帰ってこれたのでよしとしよう。

その期間、ほとんど軟禁状態だったので(笑)、正直ブログに書けるようなことといえば渋谷と上野をハシゴしてベルギー奇想の系譜展とアルチンボルド展を見てきたことぐらいでしょうか。

一日、というか半日で回ったのでかなり駆け足ではありましたが、まあ見るのが辛いほどの混雑でもなかったので楽しんで見られました。

 

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ベルギー展は、先日都立美術館のバベル展でボスやブリューゲルを見て、兵庫県美でこの展覧会をやっているのを知り行きたいなあと思っていたのでした。夏に関西に帰った時には終わっていて残念だなあ、と思っていたらブンカムラにも回るらしい、とのことでチャンスを得ました。期待していたマグリットは思ったより点数が少なかったですが、何点か見ることができて嬉しかったです。

また、ルーベンスの作品にもこのような風刺画があるということも個人的には驚きでした。権力者や宗教的な題材のイメージしかなかったのですが、それだけではなかったのですねえ。

ヤン・ファーブルをはじめとした現代彫刻もすごく面白くて、(ヤン・ファーブルは金沢の21C美関係で存在は知っていたけれども)これだけをまとめた展覧会なんかを中之島の国立国際なんかでやったらぜひ見に行きたいなあ、なんて思ったのでした。

 

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アルチンボルドは鳴門の大塚国際美術館でレプリカを見て知り、その後ウィーンの美術史博物館で実物も数点見たことがありました。なんて面白い作風の人なんだろうと思ってはいたのですが、なにせウィーンでの自由行動がタイトでむちゃくちゃ駆け足だったので、落ち着いて鑑賞することができず残念に思っていました。

そして、国立西洋美術館そのものも、奈良博時代に東博に研修で1週間くらい勤務していた時からずっと訪れたかったのですがチャンスがなく初の訪問。この度ル・コルビジェ設計の建物そのものが世界遺産となったこともあり、とてもいいタイミングで訪れることができました。

 

アルチンボルド展については、同時代の画家の作品も説明なく置かれていたりして、解説をよく確認しておかないと見方を迷うようなところもありましたが、それにしてもよくこれだけ本人の作品を集めてきたな、というのが正直な感想です。

まんま現代アートとしても通用しそうな作風もあったりして、生きた時代を考えると本当に先進的な画家だったのだなあ、と深く感じ入りました。

 

ついでと言ってはなんですが常設展も覗くことができました。

ロダンの彫刻作品の数々はいうに及ばず、印象派の超有名画家やキュビズムの巨匠、アクションペインティングのあの人の作品などなど贅沢な常設展をおまけ感覚で見てしまうのはちょっともったいなかったかな。

そんな中でもハンマースホイの作品にびびっと来たり、いい出会いもありました。もうちょっと余裕のある時にあらためてゆっくり鑑賞したいところです。

 

浜松にいるとこういう美術鑑賞はなかなかチャンスがありませんが、今後も関東や関西に行く用事のあるときにこうやって回ることができればいいなあ。