Concert Etude op.2

制服系ちゅーば吹きbeardのブログ

CDレビュー〜近・現代音楽のススメ1〜

S2rtjr8u こないだ近・現代音楽についてやたら語ってしまったので、せっかくですから「聞ける」曲を紹介していこうという企画です。
年代的には後期ロマン以降のあまり一般的に演奏されていなさそうな曲を取り上げたいと思います。

まずは一枚目。ジョン・ケージ作曲「プリペアド・ピアノのためのソナタとインタリュード」。演奏は日本現代音楽界の重鎮・高橋悠治です。

プリペアド・ピアノというのは、文字通り「準備された」ピアノ、すなわち改造されたピアノです。弦に接触するようにクギを打ち込んだり、ハンマーに消しゴムはさんだり、そうやって改造することによって、一台のピアノで打楽器アンサンブルの多彩な音色を表現しようという試みから産まれました。

ジョン・ケージというと無音の音楽「4分33秒」のイメージが強いでしょうが、一応ちゃんと作曲できる人なんですよ?(笑)
この曲はあまり難解な響きも少なく、どちらかというと「スッゲー、ピアノからこんな音するのかよ」な面白さが満載です。16曲のソナタと4曲の間奏曲(インターリュード)からなっています。
全部マジメに聞くとやや退屈かもしれませんが、BGM的に流しておくと時々とてもピアノで演奏しているとは思えない響きにニヤリとできます。

面白い曲ですが、プリペアド・ピアノはピアノを著しく損傷させるため、あまり演奏されることは無いようです。残念。
CDはナクソスレーベルなどからも出ていますが、このデンオン盤は再発で今1000円なのでオススメです。

現代音楽の怪しい音色の魅力を知ってみてください。