Concert Etude op.2

制服系ちゅーば吹きbeardのブログ

吹奏楽やった曲レビュー(1)ほか

もうお久しぶりですとは言わないぜ!(挨拶)

さて、永らく方向性のないまま、たまーに近況報告をするだけと化していたこのブログですが、やはりもうちょっと付加価値を作りたいと思いまして、新企画を打ち出してみることにしました!(続くかは不明ですが)

タイトルの通り、わたくしが仕事等で演奏した曲の中で、これはというものをオリジナル、アレンジもの問わず紹介しようという試みです。自分自身の備忘録も兼ねています。
今更紹介するまでもないものも多いので、主に、マイナーな楽譜が中心になるのかなーと思います。でも、久しぶりに音出してみたら良い楽譜だったというものは有名でも遠慮なく書こうかな。

続けば方向性は自ずと決まっていくと思うので、今はこれくらいにして本題に入りましょう。

・フライト~大空の冒険~(ベンジャミン・イョオ)
FLIGHT - ADVENTURE IN THE SKY - (Benjamin Yeo)

僕にとっての初仕事で演奏した曲のひとつです。

ベンジャミン・イョオは、シンガポール出身の作曲家だそうです。おどろき。

最近、わりとプッシュされている曲のひとつではあります。

曲は表題を見て期待するとーりの内容(笑)

感動的なテーマから始まって、離陸して、嵐とか突入しちゃって、また感動してジャーン!みたいなこの上なく解りやすい構成。

打楽器が色々使うのが難点といえば難点ですが、技術的にも高校生くらいが取り組みやすい内容ですし、演奏効果も上がりやすいのではないでしょうか。

いわゆる、スウェアリンジェン的なテンプレートの影響下にある音楽ですが、それがいい方向に働いているのでは、と。

ちなみに音源は、かのベルギー・ギィデのものが出ています。僕は聞いたことありませんが、多分さぞかし上手いんだろうなぁ。聞いてみたい!



日本民謡組曲「わらべ唄」(兼田 敏)

言わずと知れた兼田御大の作品、というか編曲。

「あんたがたどこさ」、「子守唄」、「山寺の和尚さん」の3曲を吹奏楽にアレンジしたものです。

民謡組曲というタイトルなのに民謡じゃない山寺の和尚さんが入っているのはご愛嬌。

兼田敏の作品の中では、パッサカリアに次いで人気が高いのでは、と思っていますが、それでも最近はとんと顧みられなくなった気がします。

キャッチーで、メロディーはそのままの形で演奏されるにも関わらず、安っぽくなく、かつ効果的、そして技術的要求はそれほど高くない(第1曲「あんたがたどこさ」のトランペットなんかは若干難しいですが)、という、アレンジのお手本のような楽譜です。

さすがすぎます兼田先生!

こういう楽譜、最近のアレンジではなかなか見られないですね。


・オクトーバー(エリック・ウィテカー)
October (Eric Whitacre)

僕の大好きな作曲家、ウィテカー。NAXOSから出ている合唱作品集なんて何回聞いたかわかりません。

吹奏楽界でウィテカー、というと大半の方が「ゴースト・トレイン」を思い出すのでしょうが、僕にとってはこの「オクトーバー」です。

合唱作品を聞けばすぐにわかることですが、ウィテカーの最強の持ち味は「美しい不協和音」に尽きます。

それは、全音階的クラスター風であったり、イウェイゼンを思わせる即物的スタイルの付加9度だったり、それぞれが3度のハモリを従えた4声体が生み出す偶成和音だったりするのですが、その繊細なヴォイシングが生み出す美しい衝突は、えもいわれぬサウンドです。

このオクトーバーは、空5度やペンタトニックを登場させることでどこか民謡的な雰囲気を漂わせながらも、ウィテカー特有の「美しい不協和音」が随所に表れます。

技術的に簡単に書いた、と作曲者は言っているそうですが、美しく演奏するにはかなりの技量を要求する曲だなーと思います。編成もそれなりに揃っていないといけませんしね。

前々からやってみたかったこの曲、演奏できて幸せでした。棒振りとしても挑戦してみたい曲のひとつですねー。


・アルトサクソフォンのためのファンタジア(クロード・トーマス・スミス)
Fantasia for Alto Saxophone(Claude Thomas Smith)

華麗なる舞曲やフェスティバル・ヴァリエーションで有名なスミスが、管楽器のソロ曲をあれこれ書いていたことはあまり知られていません。

なぜか。言葉を選ばずに言うと、あんまりぱっとしないからです。

スミスに限らず、吹奏楽バックの合わせモノというのは、名作があまり多くない印象が強いです。なんででしょうねー。もっとバランス的にシビアなはずの金管バンドには合わせモノの名曲がいっぱいあるのに。

で、そのスミスのソロ作品の中で、比較的取り上げられているのが、このファンタジアです。

田中靖人やオーティス・マーフィーが演奏したからですかねー。

バンドはほぼ引き立て役ではありますが、ツボをついたオーケストレーションで、ソロが消えてしまうこともそんなないし、室内楽的なアンサンブルを要求される個所やトランペットのハイトーンが映えるコーダなど、見せ場もあります。

しかし、このファンタジア、おいそれと取り上げられない曲です。

なぜかというと。ソロパートがフラジオ祭りだからです、、、

いやこれはもーYou Tube見てください。マーフィーがマーフィーらしさ全開でフラジオきゅんきゅんですから(何

テーマ自体も速いタンギングや跳躍が多く、かつ滑りやすいフレーズなので難しそうに聞こえます。僕はサックス吹きではないので本当のところはわかりませんが(笑)

ま、こんな曲もあるよってことで!

今回は初回ということもあり、一気に書いてしまいましたが、これからは小出しにしていきます。


おかげさまで毎日楽器が吹ける生活をしているわけですが、実は、最近ちょっとスランプ気味なんです。
認めてしまうと、酷くなる気がして今まで意識しないようにしていたんですが、、、、。
まずミドルの音域が定まらない。これは、多分ベルの大きい楽器の特性もあって、スーザもそうなんですが、第四倍音の鳴りがよくないんです。それも手伝って、特に大きい音で吹くときにアンブシュアに力が入ってスムーズに跳躍できない。ぷるん病です。それも、高校生でも外さないような音域で。
コープラシュとかさらって、大分改善はされてきたんですが、合奏でいざってときにビビッてしまって、よけい外すという…。
ぐぬぬぬ。
そして、もう一つは、譜面を読む集中力の低下です。
原因としては、大学を卒業してから自衛隊で演奏するようになるまでの、2年半のブランクが大きいのではないかと思っています。そして、楽器をヨークブルナーに変えたことによって、音程やらぷるん病やら、他に気にすることが多くて、調号を落としたり、シンコペーションのリズム読み違えたり、もう、ダメダメです。
最悪。僕が僕の隣で吹いていたら確実に蹴ってます。
それがまた、内心チューバだから今のバレてないよね…?とか思ってて、それが自分でもすごく嫌で、よけい集中できなくなってまた間違える…負の連鎖に陥っています。
いかんなあとは思うのですが…ちょっとずつでも、改善に向かわねば。
どちらも、まずはリラックスからだなーと思うのです。エキサイトしすぎているのかな。
頑張りすぎず、あきらめず、、そこもリラックスで…。